トップリーグ第5節(日程の3分の1)が終わった。トップ3は変わらない。宗像サニックスが東芝を倒して4位に食い込み、パナソニックがNTTに大差をつけて5位に浮上してきた。下位グループでは近鉄、NECが上り調子だが、7チームが失速した。
パナソニック、だ。
リーグは低位水準
バイ週をはさんで各チーム、リカバリと準備を整えて接戦を予想したが、
違った。
40点以上のワンサイド・ゲームが4つもあった。
「力の差が出てきた」と言ってしまえばそれまでだが、昨年比で得失点のスタッツを見てみると、リーグ全体が低位水準に落ち込んでいることが分かる。
深刻だ。
得点だけ見ると、トータルで1845点v1654点で200ポイント近く増加しているが(その分、失点も増えているわけだが)、これは70%増のヤマハを筆頭にトップ3の得点が大幅にアップしているためで、16チームのうちマイナスが10チームと昨年(7チーム)を上回った。もっとも昨年はパナとNドコの試合数が少ないが、それを割り引いても失点が多い。
去年よりも失点が少ないのはヤマハ、サントリー、コカ・コーラ、NECの4チームだけだ。神戸製鋼は同ポイント。
進化したという前評判のトップリーグ。初戦で追い上げてきたかに見えた下位グループだが、ここへきてリーグの足を引っ張り始めた傾向だ。
対戦カードで一喜一憂する繰り返し(次は頑張る)では競争力が頭打ちになる。
リーグそのものの水準をあげるために、トップ12に絞り込む、トップAとトップBに分けるなど再編案が出てくるのもうなずける。
何を基準にどう分けるんだ?
5節を終えて総得点が100点以上か未満か、総失点が100点未満か以上かが基準になりそうだ。
順位を得点失点で並べ替えてみると、総合1位のヤマハと9位のコカ・コーラ以下のチームとでは得点失点に倍以上の格差がある。一つのリーグとして対戦するには力の差が開きすぎだし、
トップ3とそれ以外のチームとでは失点差がありすぎるので拡張するしかないが、
- Top12 と下位リーグ
- 8位で線引してトップA、トップBにグループ分け
そうでもしないと、最悪、共倒れだ!
ジョセフ・ジャパンの合宿メンバー
FW19人、BK17人、36人の合宿メンバーが10月3日に発表された。
ジョセフHCのコメントによると、2015年代表メンバーは十数人が選出できず、世界レベルの試合経験を積むために、トップリーグで高パフォーマンスを見せた選手を選んだようだ。最少年齢は23歳だ。
【日本代表】
— 日本ラグビーフットボール協会 (@JRFUMedia) 2016年10月3日
11月5日の「リポビタンDチャレンジカップ2016」アルゼンチン代表戦およびヨーロッパ遠征に向けて行う合宿(10月9日〜11日、23日〜25日)の参加メンバーを決定しました→https://t.co/ETD9AKMbFO #rugbyjp
ヤング・ジャパンの時ほどの馴染みのなさではないし、スコットランド戦のメンバーも含まれてはいるし、サンウルブスとも何人かダブってはいるが、
代表選出って、こーゆーもんなのか?
書類選考、二次選考が終わって合宿が最終選考だとすると、選出の過程、絞り込んでいく様をもっと演出した方が楽しいぞ!
それに、各ポジションに選ばれた理由(強み)が知りたい。ナンバー1ではないとしても、No.2候補のはずだ。
ポジション別に並べ替え!ラグビー日本代表スコッドの顔ぶれ一覧です。【日本代表スコッド発表】小池都知事を表敬訪問したLO大野・小瀧も選出!|RUGBY UNLIMITED|ラグビーの今を配信するWEBマガジン https://t.co/G4sSuMmNCW #rugbyjp
— ラグビー∞アンリミテッド (@rugby_unlimited) 2016年10月3日
健闘を祈る! Good Luck!
トップリーグは世界水準を意識していないのか?
JRFUは収益を出せるプロ集団になれってことだと思うが、協会の目的や理念に関わるから簡単じゃないな。戦略計画2010-2019の7年目だし、それなりに計画的に進めているはずだ。ラグビーをスポーツ・ビジネスとして展開できるかというと、JRFUは理念に頼りすぎてるようだし、実施段階は地方協会に丸投げしてる印象だ。
ビジネスは無理だな、会費とか寄付とか補助金に頼り切っててその気もなさそうだ。
日本ラグビーの国際力ってなんのことだ? 発言力か? 影響力か?
ビジョン|RUGBY:FOR ALL「ノーサイドの精神」を、日本へ、世界へ。
となると、ジャパンSRってことになる。
他にないでしょ?
ティア2とティア1の溝を埋める
11月のテストマッチを前に、ワールドラグビーがキャンペーン記事をアップした。
ズバリ、ティアの溝を埋めることが11月の目標だと。
はっきりしてるな。
2015年までの4年間に、ティア1に対してティア2が、失点を抑えトライを上げて競争力をつけるために投資してきたが、2019年に向けてこれを継続する、と。
ジャパンを見ろ! と言わんばかりの動画付きだ。畠山が語りヘスケスの逆転トライが炸裂する。ゴール裏の観客席から飛び跳ねながらのアングルだ。
Major tier two investment as November internationals announced, with 47 fixtures taking place involving 28 countries https://t.co/kdpDopW6ls pic.twitter.com/W7evxmeMut
— World Rugby (@WorldRugby) 2016年10月6日
来年5月の組み合わせ抽選まで半年、28ヶ国が参戦して47試合が組まれた。
ラグビー世界ランキング
ワールドカップは上位20チームが参戦する。2019年日本大会は開催国なので自動参戦だが、9位以下のティア2、ティア3のチームが追い上げてくれば次の2023年大会はどうなるか分からない。
2019年日本大会のグループ分け抽選(A,B,S,D 5チーム × 4組)が2017年5月に行われる。ティア1が3チームいる「死の組」に入るとベスト8(各組のベスト2)に残るのはまず無理、2チームでも難しい、予選敗退だ。
- ニュージーランド
- イングランド
- 南アフリカ
- オーストラリア
- ウェールズ
- アイルランド
- アルゼンチン
- フランス
- スコットランド
- フィジー
- ジョージア
- 日本
- イタリア
- サモア
- トンガ
- ルーマニア
- アメリカ
- カナダ
- ウルグアイ
- ナミビア
- ロシア
- ケニア
- スペイン
- ベルギー
- 香港
- ドイツ
- チリ
- ウクライナ
- 韓国
- ポルトガル
2015年イングランド大会のA組は「死の組」オーストラリア、ウェールズ、イングランド、フィジー、ウルグアイ。
組分け抽選は20チームの抽選か、それともティア1の8チームとそれ以下の12チームとで分けるんだろうか?
サンウルブス・ティアティアHCが会見
10月5日はヘッドコーチの就任会見で、まだチームメンバーの発表はなかった。日本語の挨拶が好印象だったな。横目でジョセフHCのことを気にしてたのか?
メンバーは33人にオファーを出して、口頭でOKの返事(?)があったのが14人だそうだ。少ないな。2016年は当初34人、最終的に39人のメンバーだった。
2月の頭まで4ヶ月間、何やるんだ?
11月のテストマッチでトップリーグは休みだから、その間にチーム練習するんだろうか? 初参戦の今年は15戦1勝1分け13敗で、準備不足が敗因にあげられたが、日程は去年とほとんど変わらないぞ。日程以外の準備不足の修正は何をどうやるんだ?
1月半ばから2月25日の秩父宮ハリケーンズ戦まで準備は3週間、2月18日にトップリーグ選抜と壮行試合(チャリティーマッチ)だ。
- 1/14 トップリーグ最終節
- 1/29 日本選手権(秩父宮)
- 2/18 サンウルブス壮行試合(北九州)
- 2/25 ハリケーンズ戦(秩父宮)2016年の王者
- 3/4 キングス戦(シンガポール) 2016年の15位
コーチ陣
ティアティアHCは2年契約、ジョセフHCは3年、この2人で日本ラグビーのヘッドコーチ、アシスタントコーチの体制ができたことになる。11月には代表のアタッキング・コーチとしてトニー・ブラウン(ハイランダーズ)が加わる。