畠山の初夢?
サンゴリアス(サントリー)のタイトヘッド・プロップ(3)の畠山がラグビー・クラブW杯の夢を交えながら、ティア1強豪国との溝を埋めていく鍵はスコッドの7割(15人中の11人)を占める日本人選手の強化にある、と持論を展開した。
いかにも現役のトップ選手らしいセンスのある初夢だあー!
それで思い出したが、来月2月11日、12日にオーストラリア・ブリスベンでグローバル10s(10人制)が開催され日本からワイルドナイツが参戦するが、オーストラリアのクラブチームが6月テストマッチの時期にクラブ・オールスター戦ができないかクラブ間で協議をしている。レッズ、ワラターズが乗り気だ。
6月はテストマッチでスーパーラグビーが一ヶ月間中断するが、(トップリーグも11月は臨時休業)「代表戦だけがラグビーじゃないぞ!」ってことだな。
Super Rugby teams 'open' to special state of origin clash in 2017 | 1 NEWS NOW | TVNZ
畠山は2016年2月にイングランドのAVIVAプレミアシップ(12チーム)のニューカッスル・ファルコンズに一時移籍(2ヶ月間)した。RWC2015の後、北半球ラグビーへの参戦はバースのマフィに次いで2人目になった。フランス・ツーロンの五郎丸が3人目。ファルコンズは16/17シーズン13戦6勝7敗で9位、エディー・イングランドに選抜された選手は今のところいない。畠山の移籍をBBCも報じた。
日本ラグビーのトップ選手の肉声だけに興味深いが、
日本人選手を強化するための明確なビジョン、コーチングスキルを持った指導者がチームの中にいるかどうか――トップリーグだけでなく、サンウルブズ、日本代表にそういった人材がいることを望むばかりだ。
というと、いないのかあ~??
むむー、まだ1月、運営サイドからも夢(ビジョン)を語ってほしいものだ。語るなら今しかないぞ、JRFU! RWC2019へ向けて「もっとラグビーを!」の熱い思いを聞かせてほしいが、どうなの?
ティア1との溝
埋めるべきその溝は、なかなか埋められないが、トップリーグの水準はどの程度なんだろうか? ティアの括りはティア1、ティア2、ティア3だが、クラブ(企業)チームの実力はどうなんだろうか?
RWC2015のエディー・ジャパンのインパクトは大きかった。だからついつい代表戦のものさしを当てて見ていたところがあったなあと気づかされた。畠山選手、ありがとう。
さて、トップリーグの水準は、どうなんだ? 比べてみよう。
6ネーションズにはフランス(世界ランク8位)とイタリア(13位)を含むため、ティア1だけの傾向とは言えないが、連戦の成績が分かる。
得失点にこだわる理由は単純なものだ。相手から奪った得点と、相手に奪われた得点の差 ー 得点で勝敗を競うスポーツだからここを見るのがにわかには一番分かりやすい。得点は攻め、アタックの結果で、失点は守り、ディフェンスのそれだ。どちらも80分間で結果が出で勝敗が決する。
RWC2015から2016年2月~7月のスーパーラグビーを経て2016年8月26日に、ほぼ連続してトップリーグが開幕した。序盤の5連戦、上位5チームの得失点はティア1チームと同等以上の力を見せていたことになる。失点を抑え得点を積み上げる理想的な5連戦で、中位以下のチームも上位を追い上げる勢いを見せた。
10月にジョセフ・ジャパンの遠征スコッドが発表され11月に挑んだ。初戦のホームでアルゼンチン(54 - 20)に大敗し、4戦目ではフィジー(38 - 25)に突き放されたとは言え、2戦目でジョージア(22 - 28)を倒し3戦目はウェールズ(33 - 30)を追い詰めた。
しかし結果はマイナスに終わった。
敗因として代表チームの成熟度や練習期間の短さがあがるが、そこは水準とは別、準備の問題だ。
表の得失点がトップリーグの水準を測る指標になるとすれば、「パワーよりも強みを活かす」というジョセフ・ジャパンはトップリーグの水準を体現できていたのか? という疑問が沸いてきたぞ。
確かに試合の強度は違う。ティアティアHCが語ったように、トップリーグのチームは一週間単位で繰り返される強度の高い連戦に慣れていないだろう。上位3位と言えども「怪物」ぞろいのチームを相手にするのと国内リーグとでは比較に無理があるかもしれない。
しかしだ、クラブ(企業)チームが実は、ティア1と互角の水準を持っているにもかかわらずマイナスの結果に終わっていたとすれば、どこかで「強みのロス」が生まれていないか? 半年間に渡ったスーパーラグビー参戦で得られた経験値は代表チームへ還元しているのか?
にわかの領域を大きく超えてしまった。
トップリーグ、最後のデッドヒートか?
- サンゴリアス(サントリー)
- ジュビロ(ヤマハ)
- ワイルドナイツ(パナソニク)が上位3チームに確定した。
- スティーラーズ(神戸製鋼)
- シャイニング・アークス(NTT) 36P
- ヴェルブリッツ(トヨタ) 35P
- ブラックラムズ(リコー) 35P
- イーグルス(キャノン) 33P
まだ最終15節(1月14日)を残しているため、中位~下位チームの入れ替わりがありそうだし、5位の座を争って4チームがデッドヒート、じゃないのか?
- シャイニングアークス(NTT) vs スピアーズ(クボタ)
- ジュビロ(ヤマハ) vs ヴェルブリッツ(トヨタ)
- レッドスパークス(コカコーラ) vs ブラックラムズ(リコー)
- ヒート(ホンダ) vs イーグルス(キャノン)
スティーラーズにまさかの逆転勝ちしたスピアーズ次第だが、6位のブリッツ、7位のラムズ、8位のイーグルス(3チームとも7勝7敗)がアークス(8勝6敗)を5位の座から追い落とすのかに注目だ。
ラムズは駒沢でサニックスブルースを完封した。今期トップリーグ入りを果たしたブルース、序盤に勢いを見せたが後半戦で失速してしまった。東芝vパナ戦は最終決戦どころか消化試合になってしまったぞ。ルーパスは一年間でトップ3の座から滑り落ちた。
雨の駒沢
そのサニックスは1月8日、アウェーの駒沢でラムズに挑んだ。両サイド、知ってる選手はブロードハーストとヘスケスだけだが見てきたぞ。
キックオフと同時に雨が降り始めた駒沢は磐田よりも寒かった。試合も寒かった。ワンサイドゲームは面白くない。選手も我慢なら観客も我慢の80分だ。
後半、ブルース陣地の深いところでラフプレーになってたな。
キャパ2万人のところ客席はスカスカだったが、あれで1400人もいたのか?
ハーフタイムにはサンウルブスのPVが上映され、吠える堀江が大写しになった。あそこは Awoooo! で笑いを取ってもよかったな。
駒沢スタジアムでは、メンバー表がテーブルの上に置かれセルフサービスだ。係りの女性が「あそこに置いてありますから」と案内してくれた。
決着 ー ラスト5連戦
1月14日のトップリーグ最終戦、スピアーズがアークスに破れ、5位の座は変わらなかったが、ラムズが6位に、イーグルスが7位にそれぞれ浮上し、ブリッツが8位に落ちた。
ルーパスは最後に接戦を繰り広げたものの1点差で負けた。両者、ここは負けられない一戦だったが、ナイツをノートライに封じ込めたもののデシプリンが崩壊、14(7) - 15(12) 15点はすべてペナルティーゴール(5本)だ。
上位5チームのラスト5連戦、得失点はこうなった。
上位5チームが序盤5連戦よりも上げてきた! 対戦相手がバテて力の差が顕になったか?
最終5連戦を勝ちきったのは2チームだけで、畠山も「最強」を認めるワイルドナイツが終盤戦で強さを見せた。スティーラーズはいまひとつだが、アークスが得点力を上げれば上位3チームを脅かしそうだ。
トップリーグの対戦フォーマット
得失点がプラスの8位までと、マイナスの9位以下とできれいに半分に分かれたが、16チームの総当りフォーマットは 2017-18シーズンも継続するのか? リーグの水準と代表強化のためにはTL1とTL2の2グループに分けて試合数を減らし、サンウルブス+代表の強化合宿を定例化させる方が賢明だと思うな。畠山の指摘の通り、チーム間の力の格差はにわか目にも明らかだ。
- TL1(8チーム)総当り、各チーム7試合
- TL2(8チーム)総当り、各チーム7試合
シーズンの総試合数は14試合で1試合減るが、交互に2週間ペースで対戦する日程にすれば、リカバリしつつ強化合宿の日程を定例的に確保できる。
それぞれ上位2チームと大学トップ2チームの6チームで選手権予選トーナメント、勝ちあがった3チームが総当りで日本一を決める。TL1とTL2の下位2チームが入れ替え戦。シーズン終了後の2週間はサンウルブスの仕上げに当てられる。
RWC2019でベスト8に食い込むために、これでみんながハッピーになれないか?
キングスがトレーニング再開
キングスで2期目の若手、マルコム・ジャーが語った。
「今シーズンは、簡単に負けるチームにはならない。チームの雰囲気もカルチャーも素晴らしい。去年よりもよく準備できている。新しいメンバーが多いが、一緒に過ごす時間も多いし、お互いに学んでいる。」
ジャーは昨年、ケープタウンで王者フィジー7sを倒したブリッツボクス(南ア7s)の強化合宿にも召集され6週間の練習を積んだ。まだ21歳のフライハーフ(CTB)、2020年の東京オリンピックも視野に入れているようだ。7sの経験をキングスXVに活かしたいとやる気も十分。
11月に砂丘特訓を行ったキングスの強化メンバーは40人から46人に増えた。デオン・デイビッズHCは、SRスコッドを選抜するために地元出身の選手の発掘に力を入れ、年末のホリデーシーズンに入る前、さらに新メンバーを増やしたいと語っていた。昨シーズンはふがいない成績に終わり、南ア協会の介入もあってプレッシャーが大きいのだろう。
キングスは1月9日からチーム練習を再開し、早速チーム・ドクターが「選手の状態は上々だ」とコメントしている。準備段階でチーム・ドクターの記事はめずらしいな。けが人リストでは7人がリカバリ中だがキックオフまでには完全復帰する見込みだ。
Doc happy with Kings' fitness | Sport24
プレシーズン・トレーニングのフェーズ3に入るキングス、準備は着々と進行中だ。3/4シンガポール、勝てるのか、サンウルブス?
昨年キングスが勝ったのは、ジャガーズの2戦目 (29 - 22)とサンウルブス(33 - 28)だった。
キングスサイドにとって「スクラムハーフが3人しかいない」ことが不安要素であるらしく、フランスのPro D2へ渡ったジェームズ・ホール(21歳)を呼び戻すため運営サイドが交渉中だ。サンウルブスは内田、小川、田中、茂野、そして矢富の5人と厚い。
早くもキングスのプレビュー記事が出た。強化メンバーにホールが入ってるぞ。47人目か?
キングスメンバー 47人(サンウルブス 42人 ー 1/12 離脱1、追加3)
- プロップ 7人(7人)
- フッカー 4人(4人)
- ロック 5人(6人)
- ルースフォワード 10人(8人) フランカー FL&No.8
- スクラムハーフ 4人(5人)
- フライハーフ 4人(5人) スタンドオフ SO
- センター 4人(3人) CTB
- ウィンガー 6人(2人) WTB
- フルバック 3人(3人)
サンウルブスはウィンガー WTB が絶対的に少ない。これではローテーションもできないぞ。
サンザーCEOもキングスを後押ししてる!
「ジャガーズとサンウルブスの参戦は自然に進展したことだ。」というと、3月のSRフォーマット見直しをけん制したのか? そうなら2019年以降も18チームでいくことになりそうだが、逆に結果を出せないと自然に淘汰されることだってあり得るな。
10連敗のカラウナ7s、次はNZウェリントン
ドバイのデビュー戦から連敗が続いた男子セブンスのカラウナ7s、2節が終わって16チームの最下位だ。次節はニュージーランド遠征。
- ドバイ 2016.12.2-3 / 5戦5敗(AUS, FRA, KEN, JPN)
- ケープタウン 2016.12.10-11 / 5戦5敗(FIJ, FRA, KEN, JPN)
- ウェリントン 2017.1.28-29(RSA, FIJ, AUS, JPN)
- シドニー 2017.2.4-5
- ラスベガス 2017.3.3-5
- バンクーバー 2017.3.11-12
- 香港 2017.4.7-9
- シンガポール 2017.4.15-16
- パリ 2017.5.13-14
- ロンドン 2017.5.20-21
2節のケープタウン、フィジー7sを倒して勝ちあがったイングランド7sは準決勝でスコットランドに勝ち、決勝で南アフリカを倒すアプセットを起こした。ニュージーランドは準決勝で南アに敗れた。やはりSBWの不在が大きいようだ。
リオ7sのジャパン戦でアキレス腱を負傷したSBWは順調にリカバリ中のようだ。SRはブルーズに所属しポジションはセンター(CTB)、復帰は5月と見られているが、どうやらメイン・ターゲットは7月のオールブラックス vs ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦のようだな。サンウルブス合流のためにカラウナ7sを断ったレメキの復帰、サンウルブス合流も5月だ。
SBW training like an absolute beast. We are really looking forward to seeing him back in #SuperRugby again this year.
— EatSleepRugby (@eatsleeprugby) 2017年1月10日
🎥josephcoyne pic.twitter.com/5A8jAUKVJJ
ドバイ、ケープタウンとチームはいいとこなしだったが、キャプテンの鶴ヶ﨑(パナ)がタックルで魅せインパクト・プレーヤー7人に選ばれている。
1/28-29ウェリントンはプールB(南ア、フィジー、オーストラリア、ジャパン)、死の組だ。
Here's how the pools look for the #NZ7s in January with England in Pool A and South Africa in Pool B pic.twitter.com/duu47ECDyr
— World Rugby Sevens (@WorldRugby7s) 2016年12月11日
ワールド・セブンスは、4チームのプール戦が3戦あり各組の上位2チームがカップ・トーナメントへ進出し、下位2チームはチャレンジ・トーナメントへ進む。上位8チーム、下位8チームで競うフォーマット、決勝トーナメントはファイナルまで最大3連戦だ。
ラガール7sは8月アイルランドへ
女子セブンス(ラガール7s)は残念ながらワールド・ラグビーのコア12チームから降格になったが、4/22-23のワールド・シリーズ北九州大会は日本がホスト国だ。
2017年8月9日~26日、アイルランド・ダブリンでWRWC2017が開催されるが、サクラXVが12/17のアジア・オセアニア地区予選で下した相手、香港とともに出場する。ホームのアイルランド、フランス、そしてリオ7sでNZを倒したゴールドメダリスト、オーストラリアと同じ組、プールCだ。
あれ、ラガール7sとサクラXVをごっちゃにしてる?
大学選手権決勝 帝京v東海
結果は知ってるが、熱い試合だ。なのに解説が暗いなあ、矢野アナとのギャップが大きすぎるぞ。箱根駅伝のように若手OBを入れたほうが良さそうだ。
前半30分を過ぎたところで 0 -14、東海のディフェンスとスクラムが素晴らしい。ハーフタイム 14 - 14、勝負は後半戦に!
60分でスコアは 19 - 19 のままラスト20分を迎えた。
えー、トライか? 東海が一瞬先に押さえたんじゃないのか?
なにー、大学ラグビーはTMOやらないのか!?!?!?
ビデオ判定は人員や経費面から導入されていなかった。。。。
これは代々言い伝えになりそうだな。
東海スクラム、強いぞ! あれだけ組み直しされても押し勝った!
東海は惜しかったなあ、1トライ1キックの7点差だ。33(14) - 26(14)
帝京のアタッキング・ラグビーの勝利か? 8連覇。
次は日本選手権だが、秩父宮の芝がまた砂地に戻ってしまった。
大学より低いナショナルチームの位置づけ?!
そうゆう見方もあるのか。。。。